2020年5月30日に柴田書店様から新しく手島純也氏の書籍が発売されました。
そのタイトルは"フランス料理 王道探求"といういかにも手島氏らしいものになっています!
フランスにおいても日本においても料理の流行というのは確実に存在していると思うのですが、皆様はどのように感じているでしょうか?
フランス料理で言えばグラン・クラシックからヌーヴェル・キュイジーヌ、オート・キュイジーヌと呼ばれるものまで、時代と共に様々なスタイルがあります。
もちろんどの時代が良い悪いではなく、当時のシェフ達がより良いものを作ろうと研鑽した結果、様々な料理が生まれていったのでしょう。
現代では多くの情報があふれ、簡単に世界中の料理について知ることができます。また、海外の食材を手に入れることも難しくない時代になり、食文化の垣根がは低くなってきています。
そんな今だからこそブレることのない偉大な古典料理というのは人々を惹きつけるのかも知れません。
古典料理の一つであるパテ・アン・クルートもChampionnat du Monde de Pâté Croûte シャンピオナ・デュ・モンド・ド・パテ・クルートという世界大会が行われるなど注目が集まっています。
この書籍は古典フランス料理を何より重要視しているオテル・ド・ヨシノの手島純也氏がフランス料理という食文化の遺産を継承したいという思いで記した書籍です。
ペルドロのシャルトリューズ風、ベカスのビスク、ジビエのトゥルト、クエのフロマージュ・テットなどこれぞフランス料理といったルセットが並んでいます。
美しく偉大な料理を見ているだけでも十分楽しいのですが、ルセットの工程の一つをとっても常に最善の結果を得るために考え抜かれていることがよく分かります。
"素材と技術を重ね、おいしさを構築すること"、"クラシックの美味しさの本質は余韻である"というように手島氏が求める最高の美味しさへの考え方など、全てのページに見落とすことのできない哲学が散りばめられています。
シェフから若い料理人まで、本物のフランス料理を求める全ての人に見て頂きたい1冊です!
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