今回紹介する書籍は日本人初のフランス料理アカデミー会員となり、パリでパティスリーもオープンした千葉好男氏によるもので、『お菓子とフランス料理の革命児 ぼくが伝えたいアントナン・カーレムの心』というタイトルです。
逆境の中にありながらも常に努力を続けたアントナン・カーレムの姿勢に感銘を受け、彼の心を少しでも多くの人に知ってもらいたいと記した1冊。
現代のフランス料理やフランス菓子の礎を築いた人物、Antonin Carême アントナン・カーレム。
王のシェフでありシェフの王と称される彼がフランス料理の発展にどれ程までに貢献したか知る人も多いのではないでしょうか。
アントナン・カーレムが生きたパリの時代背景から彼の生い立ち、そしてレシピや逸話を通じてアントナン・カーレムの心に触れることができます。
ピエスモンテのイラストや挿絵、料理やレシピ、写真なども添えられていて読んでいてとても楽く、千葉好男氏が彼に敬意を抱いていることが感じられ著者の温かい人柄も感じられます。
フランス料理の歴史を学ぼうと意気込んで読まなくても、1人の男が料理に情熱を燃やしたその生き様こそがフランス料理の礎そのものになっています。
また、彼の残した書籍は今でもフランス料理に携わる人間にとって非常に重要な存在です。
肩の力を抜いて読んでも十分に楽しめる内容になっているので、ぜひ気軽に読んで頂ければ幸いです!
コメント